内視鏡
(胃・小腸・大腸)

内視鏡検査

小腸内視鏡検査のご案内

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小腸内視鏡検査(ダブルバルーン内視鏡検査DBE)導入

 小腸は食道や胃、大腸などの消化管の中でも、栄養の吸収を一手に引き受けている一番重要な臓器ですが、口からも肛門からも遠く内視鏡検査がほとんどできなかったため『暗黒の臓器』と言われていました。
 しかし、ダブルバルーン小腸内視鏡という特殊な内視鏡を用いて小腸を詳しく調べ、病変が発見されれば、必要に応じ生検(せいけん:病理組織検査のために小さな組織を採取すること)や内視鏡治療(止血術や狭窄拡張術)ができるようになりました。
 県内でも5施設程度しか導入されていない内視鏡検査ですが、当院は2020年4月より(DBE)検査機器を導入しております。

ダブルバルーン内視鏡の原理

 小腸内視鏡をオーバーチューブと呼ばれる筒の内側に通して二重構造にし,内視鏡と筒を尺取り虫のように交互に進ませる方法です。内視鏡と筒の先端にはそれぞれバルーンを付け、空気を入れて膨らませると腸管の内壁に密着して腸が固定できるようになっています。また先端を腸管に固定して内視鏡と筒を手前に引くと、内視鏡が入っている部分の小腸は縮み、先の部分はまっすぐになるので内視鏡を進めやすくなります。これを繰り返すことで、わずか長さ約2mの内視鏡で全長約6~7mの小腸全体を見る事ができます。

ダブルバルーン内視鏡検査は次のような症状・病気の方々にお勧めしています。

1. 消化管出血が疑われるものの上部消化管内視鏡検査(胃カメラ)と大腸内視鏡検査を受けても異常がなく
  小腸の出血性病変が疑われる場合
2. 小腸に病変をつくる病気(小腸腫瘍、腸結核、クローン病など)の精密検査
3. 小腸の通過障害(腸閉塞、小腸狭窄)が疑われる場合
4. 通常の内視鏡検査が困難な場合(手術後の消化管の変形、消化管の癒着があり通常の内視鏡検査が困難と
  言われた事のある方)

検査のご案内

 検査については、ダブルバルーン小腸内視鏡検査(DBE)の目的や実際の手順、考えられる危険性(偶発症)について医師から説明があります。
 小腸内の予想される病変部位によって、口と肛門のどちらかから挿入するかを決めます。検査時間は約90分です。原則として、入院が必要になります。検査に対する不安や疑問があれば、医師・看護師にご遠慮なくご相談ください。